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  • 甲冑のシェア9割!職人技と武将鎧の迫力に圧倒│薩摩川内〈甲冑工房 丸武〉

“おとな”。だからこそ楽しい社会科見学へ出かけよう。

最近、ドキドキすることはあるだろうか?子どもの頃に体験したビビッドな驚き、喜び、興奮は、“おとな”になり味わえない錯覚に陥っている。この記事では“おとな”になったからこそ味わえる感動を紹介したい。かつての好奇心を思い出しながら読んでいただければ幸いだ。

 

全国の甲冑の生まれ故郷。薩摩川内は知る人ぞ知る“甲冑の街”

今回の目的地は、薩摩川内水引インターから車で5分。城を模した特徴的な外観に見覚えのある人も多いのではないだろうか。28年に渡り川内の地で親しまれた〈戦国村〉が、2018年10月にリニューアル。甲冑に特化したテーマパーク〈甲冑工房 丸武〉に生まれ変わったのだ。

甲冑工房の見学をはじめ、戦国武将の甲冑がずらりと並ぶ展示館、甲冑の着付け体験。さらにはファミリー向けの射的場に土産屋、食事処まで揃う。甲冑好きならこの施設だけで1日過ごせるといっても過言ではない充実ぶりだ。しかも、工房見学や展示館は入場無料

「川内に、遊べて学べる場所を作りたかったんです」と話してくれたのは、三代目の田ノ上智隆さん。「そしてなにより、川内で甲冑を作っていることを地元のみなさんに知っていただきたくて。家族全員で気軽に来ていただきたいので入場無料にしました」

そう。〈丸武〉は大河ドラマや映画、各地の時代祭りなど日本全国の甲冑の9割以上を手がけ、業界や甲冑愛好家の間では知らない人はいないほど。唯一無二とも言えるその工房を無料で見学できるとはうれしい限り。工房の入り口で出迎えてくれる大河ドラマ「天地人」ver.のミニ甲冑に胸が高まる。

 

紐や蝶番からすべて手作り。40人もの職人が関わる甲冑製作

工房では、職人さんたちが各々の作業に没頭していた。ガラス越しとはいえ、“時代劇で見たことがある兜”から“何に使うのかわからないパーツ”まで、気になるものばかり。子どもの目線でも見やすいように、専用ののぞき窓が設置されているのもうれしい。

そして驚くべきは、その工程のほとんどが手作業だということ。特別に工房内で撮影をさせていただいた。こちらは、兜の眉庇(まびさし)の眉を打ち出しているところ。

こちらは、すね当ての型に“政宗”の文字が。武将ごとに甲冑のパーツはそれぞれ違うため、伊達政宗のすね当ては政宗専用。他の甲冑に使い回すことはないのだそう。

女性も含め約40名のベテラン職人さんが様々な工程を担当し、甲冑を作り上げていく。ちなみに、使われている蝶番や鎖、紐など細かなパーツにいたるまですべて工房内で手作りしているというから更に驚きだ。

その理由は鎧が一つひとつ、用途はもちろん、着用する人の好みや体型まで反映した一点モノだから。この日製作が進められていたオーダー品の中には、なんと“シャ◯専用”甲冑も。こうして月に30領ほどの甲冑がこの工房から全国へと旅立っていく。

 

有名武将が勢揃い。圧巻の戦国武将展示館

そんな〈丸武〉の甲冑が一堂に会する「戦国武将展示館」。戦国武将の甲冑を再現した“武将鎧”から、ドラマ・映画仕様の甲冑、オリジナルの甲冑まで約50領が並ぶ様は圧巻のひと言だ。

かつての時代劇は、本物の甲冑を使って撮影をしていたという。しかし現代人の体型に合わないこと、古く壊れやすいことから、レプリカの甲冑を作成できる〈丸武〉に白羽の矢が。「当時は、黒澤映画や大河ドラマからオーダーがひっきりなし。いい時代でした(笑)」(田ノ上さん)

田ノ上さんが“国民的お宝鑑定番組”に出演した際に島田紳助さんが着用した南蛮胴の甲冑(上写真左)や、GACKTさんが謙信公祭で着用した甲冑(上写真右)。さらにはラオウの兜(下写真)まで、「オーダーがあればなんでも作ります」。甲冑の一部は販売も行っている。

“武将鎧”コーナーには、思わず「邪魔そう」と笑ってしまうユニークな兜もあれば(上写真は豊臣秀吉)、粋な配色がかっこいいモダンな甲冑もあり。鎧兜でオシャレを楽しんだという戦国武将たちが甲冑師にどんなオーダーをしたのか、想像するだけでも楽しい。

もちろん、われらが島津の甲冑も。右が第15代・島津貴久公、左が第17代・島津義弘公。気のせいか、他の戦国武将と比べると地味で大柄なような……?

甲冑も時代によって進化しているんです」と田ノ上さん。なるほど、兜の形はもちろん、板のような大袖が小さな丸袖に変わっていたり、胴も着心地がいいように改良が重ねられている。島津はあえて“伝統的な”型の甲冑を身に着けていたらしい。

展示館の一角には、なぜか竹竿も。「実は、当社はもともと釣り用の竹竿の製造販売を行っていたんですが、グラスファイバーの登場に押され倒産。しかし、当時の社長(現・会長)が趣味で作っていた鎧兜が思いのほか高値で売れることがわかりまして(笑)、鎧兜メーカーに転身したんですよ」驚いた。日本一の甲冑メーカーにも意外な歴史あり、だ。

甲冑の着付け体験は、武将鎧8,000円、オリジナル鎧4,000円。子どもは3,000円〜(いずれも着用後1時間、自由に散策や撮影が可能。税込)。兜と陣羽織で撮影用の馬にまたがるだけなら500円(税込)と気軽に楽しめる。日本全国の甲冑の生まれ故郷である薩摩川内の地で、戦国時代にタイムスリップしてみては。

甲冑工房 丸武

住所
薩摩川内市湯島町3535-7
Tel
0996-26-3113
営業時間
9:00〜17:00
店休日
無休
入場料
入場無料。甲冑着付け体験4,000円(税込)〜。食事処ではかけうどん300円、日替わりランチ680円(いずれも税込)他

※掲載内容は記事公開時点の情報です。最新の店舗情報等につきましては直接店舗までお問い合わせください。

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