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  • 30年追いかけた夢。アパレル社長からコーヒー店主へ│薩摩川内〈PATIO〉

知れば知るほど奥深い鹿児島コーヒーワールド

ひと口にコーヒーショップと言っても、オーナーによってその特徴は千差万別。豆の選び方、焙煎の仕方、淹れ方などの要素が繊細に組み合わされ、カップへ注がれているのです。この特集では、鹿児島の各地で“美味しい1杯”に情熱を燃やすコーヒーショップをご紹介。お気に入りの1軒、見つけませんか?

 

コーヒーは鮮度が命。焙煎したての生き生きとした美味しさ

薩摩川内市の市街地から車で10分。〈自家焙煎珈琲 PATIO〉は、緑が多いのんびりとした住宅街にあります。

木のぬくもりを感じる店内には、センスよくまとめられた調度品と、お客様が書いてくれたという手描きの黒板。自宅に併設されたこの空間は、店主の山﨑さんが奥様と2人でたどり着いた夢の城です。

「結婚する時に妻に『将来店をやるから』って宣言したくらい、コーヒーの店を出すのが夢でした(笑)」と山﨑さん。アパレルの会社を経営する傍らコーヒーの研究を続け、ついに念願のお店を開いたのは60歳目前のこと。事業は知人に譲り、川内に移住してお店を始めました。

還暦間近の年齢、そして順調だった事業を譲ってまで、というのは相当な情熱です。「とにかくやりたかったんですよ。当時は焙煎の技術もまだまだでしたが、やりたいからやるしかない」コーヒーが好き、という気持ちだけで人生における大きな決断を下した山﨑さん。「始めようと思ったら、何歳からでも始められるんですよ。やっと自分が一番好きなことをできるようになった」と微笑みます。

コーヒーはシングルオリジン8種類、ブレンド3種類をラインナップ。使用している豆は、生産履歴がはっきりしているスペシャルティーコーヒーのみで、それぞれの豆に合わせた焙煎を行います。焙煎に納得がいかず、お店のオープンを3カ月遅らせて焙煎に向き合ったことも。日々の焙煎の記録はオープンから4年で優に2000件を超えます。

豆の鮮度を保つため、毎日朝4時半から少量ずつ焙煎するのもこだわりのひとつ。山﨑さんは、焙煎後に豆を寝かせることはせずに新鮮なうちに提供するそう。「焙煎した豆は刻々と味が変わってしまう。毎朝、焙煎直後に試飲をするんですけど、うまく出来た時はお客さんにもそればっかり出しちゃう(笑)。早く飲んで!この最高に美味しい状態で飲んで!って(笑)」

抽出はネルドリップで。お湯を落としたときに粉がふわっと大きく膨らむのも、「豆の鮮度が良い証拠」なんだとか。

もちろんこだわりは抽出にも。「私の淹れ方では、お湯の温度は85〜86℃。温度が高すぎると焙煎で狙った以上の苦味や雑味が出てしまうんです」。こうして淹れられたコーヒーは、苦味ではなく深いコクを感じさせます。

 

繊細な焙煎と抽出で、苦味を感じさせない1杯に

いただいたのは、中煎りで仕上げたという“エチオピア(イルガチェフェ・モカ)480円(税込)”。苦味は感じさせず、心地よい酸味と明るくフルーティーな果実味がすっと染み渡ります。大きなカップにたっぷり淹れてくれるのもちょっとうれしいポイント。

合わせるスイーツは、奥様お手製の“ベイクドチーズケーキ 400円(税込)”を。しっとりとしたチーズケーキにほろほろのビスケット生地。チーズのやさしい酸味が、エチオピアの軽やかな味わいにぴったりです。

鹿児島市内はもちろん、出水や阿久根、都城など遠方から車を飛ばして訪れる常連さんも多いというこちらのお店。「アパレル時代は経営者だったけど、今は経営者じゃないよね。もちろん、生活していけるだけの売上はありますけど、なにより好きなことをしながらお客様に感謝しながら、日々楽しくやれている。この店を経営者の目線で見たら?……お店たたんでますよ(笑)」

自家焙煎珈琲 PATIO

住所
薩摩川内市永利町1467-1
Tel
0996-22-7113
営業時間
9:30〜18:00
店休日
火曜、第1・2月曜
主なメニュー
シングル480〜520円、スペシャルティコーヒー焙煎豆100g560〜650円、珈琲教室1回1,200円/要問い合わせ(すべて税込)

※掲載内容は記事公開時点の情報です。最新の店舗情報等につきましては直接店舗までお問い合わせください。

 

 

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